時給3万円?!秒速で10円を稼ぐライティング術
「ライティングで時給3万円」
こう書くと、かなり盛っているように見えるかもしれません。
でも、医療ライティングに関しては、そこまで非現実的な数字ではありません。
そもそもライターの時給は、ものすごく単純な式で決まります。
1時間に書ける文字数 × 文字単価
これだけです。
たとえば、1時間に3000文字書けて、文字単価10円なら3万円。
つまり時給3万円です。1時間は3600秒なので、時給3万円なら1秒あたり約8.3円。だいたい「秒速10円」です。では、どうすればそんな状態を作れるのでしょうか。今回は秒速10円を稼ぐライティングのノウハウをお届けします。
医療ライターの時給は「速度×単価」で決まる
ライターの収入を上げる方法は、大きく2つしかありません。
ひとつは、速く書くこと。
もうひとつは、文字単価を上げることです。
たとえば、文字単価1円で、1時間1000文字書く人なら時給1000円です。
一方、文字単価10円で、1時間3000文字書ければ時給3万円。
同じ「文章を書く仕事」なのに、時給には30倍もの差が生まれます。
だから、ライティングで稼ぎたいのであれば、「何文字書いたか」だけではなく、
何分で書けたかと1文字いくらで受注しているかの両方を考えなければいけません。
執筆速度にはある程度上限がある
まず、書く速度について。
これは当然、人によってかなり違います。
ライティングに慣れていない人であれば、資料を調べながら文章を書くと、1時間1000文字書ければいい方かもしれません。
一方で、毎日のように文章を書いている人で、自分の専門領域について書くのであれば、1時間2000文字、3000文字とスピードは上がっていきます。速い人なら、内容によっては1時間5000文字くらい書けることもあります。
もちろん、これはテーマによります。
医学論文を何本も読み込んで、引用文献を確認しながら書く記事と、自分が普段から説明しているテーマについて書く記事では、かかる時間がまったく違います。
だから、「1時間5000文字書けるようになればいい」という単純な話ではありません。
むしろ重要なのは、自分が速く書けるテーマの仕事を増やすことです。
僕自身、ライティングではここが非常に重要だと思っています。
医師であれば、普段から患者さんに説明していることや、自分の専門分野、研究しているテーマについては、すでに頭の中に知識があります。
そこから文章を作るのであれば、毎回ゼロから調べる必要はありません。
そのため、執筆速度はかなり上げられます。
ただし、書く速度には物理的な限界があります。
1時間に1万文字、2万文字と永遠に増やしていくことはできません。
だから、ある程度書くスピードが上がってきたら、次に重要になるのが文字単価です。
クラウドソーシングを見ると文字単価1円
医療ライティングを始めようと思って、クラウドソーシングサイトを見る。
すると、結構びっくりします。
医療系の記事なのに、「文字単価1円」みたいな案件が普通にあります。
医師資格を求めているのに、1文字1~2円ということもあります。
3000文字の記事を書いて3000円。
調査に1時間、執筆に2時間かかれば、時給1000円です。
これでは、医師として普通にアルバイトをした方がはるかに稼げます。
では、医療ライティングという仕事自体の市場価値がその程度なのか。
僕はそうではないと思っています。
実際に営業して仕事を取ってみると、文字単価5円、10円の案件は普通にあります。
さらに条件が良い仕事では、僕の経験上、文字単価20円前後になることもあります。
中には文字単価50円換算になるような仕事もあります。
同じ医療記事なのに、1文字1円の案件と、1文字20円の案件がある。なぜ20倍も違うのでしょうか。
発注者の立場になると、文字単価1円の理由がわかる
これは、自分が仕事を発注する側になってみるとよくわかります。
正直に言うと、インターネット上で素性のよくわからない人に仕事を頼むのは、結構怖いです。
「医療ライターです」とプロフィールに書いてあっても、本当に期限を守ってくれるのかわかりません。
実際、仕事を依頼しているといろいろなことが起こります。
- 途中で連絡がつかなくなる
- 納期当日になって「間に合いません」と言われる
- 参考文献の内容と違う
- 別サイトの文章をそのまま持ってくる
- AIが作った文章をほぼそのまま提出する
- 場合によっては、仕事そのものを途中で投げ出してしまう
発注する側からすると、こういうリスクを全部背負っています。
だから、最初から高単価なんて出せないんです。たとえば、10人に仕事を頼んで、その中から1人か2人、継続してお願いできる人が見つかればいいという感覚で募集している企業もあります。
その「外れを引くリスク」まで含めた単価が、クラウドソーシング上の文字単価1円だったりするわけです。
逆に言えば、「信用」があれば単価は一気に上がる
これは逆に考えると、かなりチャンスがあります。
発注者が、下記のようにわかっている人なら、どうでしょうか。
「この人ならちゃんと納品してくれる」
「医学的に変なことを書かない」
「こちらから細かく指示しなくても文章をまとめてくれる」
「納期も守る」
文字単価1円で募集して、10人の中から当たりを探す必要がありません。
直接その人にお願いした方が圧倒的に楽です。
だから、信用がある人であれば、初手から文字単価5円、10円という話になってきます。
医師資格そのものも、ここでは大きな信用になります。
ただし、医師免許を持っているだけで高単価になるわけではありません。
医師としての専門性に加えて、このようなビジネスとして当たり前のことができることが重要です。
- 納期を守る
- 連絡を返す
- 相手が欲しい形で納品する
- 修正依頼にきちんと対応する
「医師として優秀」なのと、「仕事をお願いしやすい」のは別の能力です。
文字単価20円の正体は「文章代」だけではない
では、なぜ文字単価20円まで上がるのか。
ここには、もう一つ理由があります。
実際の医療記事制作では、ライターが書いた文章がそのまま世の中に出るとは限りません。
多くの案件はこのような構造になっています。
- エンドクライアントがいる
- その仕事を受託する制作会社や広告代理店がいる
- その会社がライターに発注する
たとえば、エンドクライアントが1本10万円で記事を発注していたとしても、その10万円がそのままライターに入るわけではありません。
間に入る会社が、このような役割を担っています。
- 企画を考える
- ライターを探す
- 依頼する
- 原稿をチェックする
- 医学的におかしくないか確認する
- 文章を編集する
- クライアントと修正のやり取りをする
- 納期を管理する
当然、その分の費用がかかります。
その結果、一番最後に文章を書くライターには、3000円や5000円で発注されることもあるわけです。
だったら、その仕事を全部自分でやればいいと思いませんか?
ここが非常に重要です。
もし自分が、このようなことができれば途中の工程をかなり減らせます。
- 企画できる
- 医学的に正確な記事を書ける
- 読みやすい文章に編集できる
- クライアントと直接やり取りできる
- ほぼそのまま掲載できる状態で納品できる
仲介会社が担っていた価値まで、自分で提供するということです。
そうすると、「ライターとして1文字いくら」ではなくなってきます。
クライアントからすると、
「この人に頼めば、そのまま使える記事が返ってくる」
という状態になります。
こうなれば、3000文字の記事に6万円払うことも、それほど不自然ではありません。
3000文字6万円なら、文字単価20円です。
この金額には、単純なタイピング代ではなく、これらがすべて含まれています。
- 医学的専門性
- 企画力
- 編集力
- 信頼性
- 営業力
- コミュニケーション能力
- そして「手離れの良さ」
医師は、実はライティングでかなり有利
医師が副業でライティングをするとき、最大の強みは「文章が上手いこと」ではないと僕は思っています。医学を知っていることです。
普通のライターが医療記事を書く場合、まず医学を調べなければいけません。まずは病気について調べてガイドラインに目を通して、医学論文を探すといった工程が必要です。
そして、医学的に間違っていないか不安なので、最後に医師監修を入れる。
しかし医師自身が書けば、このプロセスのかなりの部分を省略できます。
しかも、医療現場で何が重要なのかもわかる。患者さんがどこで勘違いしやすいのかもわかる。医学論文のどこを見ればいいのかもわかる。
つまり、医師として普通に働いているだけで、すでにライターとしてかなり大きな参入障壁を越えています。
そこにライティングスキルとビジネススキルを少し足すだけでかなり強いです。
1時間2500文字×文字単価10円なら2万5000円
では実際に計算してみます。
たとえば、1時間に2500文字書けるとします。
文字単価10円なら、2500文字×10円=2万5000円。
時給2万5000円です。
文字単価20円なら、2500文字×20円=5万円。
時給5万円です。
もちろん毎時間この金額を稼げるわけではありません。
営業やメールの返信も必要ですし、原稿の修正にもある程度時間がかかります。ライティングの仕事がないときだってあります。
なので、「年収=時給5万円×労働時間」という単純計算はできません。
それでも、ライティングそのものの作業時間について言えば、時給3万円前後は十分現実的な数字です。
大事なのは、速く書くだけではダメ、単価を上げるだけでもダメ。
速度と単価の両方を上げることです。
そして、そのためには文章力だけでは足りません。
- 専門性
- 信用
- 営業力
- 編集力
- クライアントの手間を減らす能力
これらを組み合わせる必要があります。
医師としての専門性と、少しのビジネススキルうまく掛け合わせることができれば、
「ライティングで時給3万円」
「秒速10円」
という世界は、決して絵空事ではありません。
むしろ、医師だからこそ狙える副業の形のひとつなのだと思います。
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